意外と歴史は浅く・・・。と、一般的な歴史の話をしてもマニア(僕のこと)以外は面白くないと思いますので、実用的な部分だけお伝えしたいと思います。
昔から綿ふとんは大変高価なもので、昭和の時代でも大卒の初任給と同じくらいの価格でした。(だいたい20万円くらい)
だから、当時を知っている年代の方は、とても綿ふとんを大切に扱ってきました。
使い出したころはフカフカのふとんも、使っていくとだんだんペシャンコになっていく綿ふとん。それを「せんべいぶとん」と例えるほど形状の変化があるふとんでした。
ただ、綿ふとんというのは、【打直し(うちなおし)】という加工が出来ます。ペシャンコになった綿ふとんは【打直し】をすることでまた、ふっくらとしたふとんになるのです。
綿ふとんとは?
「昔ながらのふとん」といえば、綿ふとん。
と、イメージが沸く方も多いと思いますが、綿とは【木綿】のことを言い、英語で言う【COTTON】となります。
現代人には馴染みの少ない方も多いかもしれませんが、昭和の時代は、これがふとんの主流でした。
ワタを薄くのばし、何層にも重ねて作られる綿ふとんは、今でも職人さんが一枚一枚手作りで作っており、現在の統計でも約30%ほどの家庭で使われている歴史あるふとんなんですよ。
ここでは綿ふとんの現代風の活用法と、実は快適性に優れていて環境にも優しいという、目から鱗の情報をお届けしたいと思います。
綿ふとんの歴史

また、綿ふとんはふとん屋さんが作るようになってからは、いわゆるオーダーメイドふとんでした。
お使いになる方の身長や体型を聞き、サイズを小さくしたり、腰の部分だけ綿の量を増やしたりと専用のふとんを作っていたのです。
今では、時代の変化に対応が遅れて古くさい物と思われガチですが、作り方を工夫すると現代でも充分に使うことが出来ます。
乙丸屋が蒲団業を始めたのは明治0年代。約120年の歴史があります。
これを絶やすことなく、また現代の生活に馴染むような商品を作ることが、皆さまのお役に立てることではないかと思っております。
綿ふとんと金沢の相性

正直に申し上げて、綿ふとんと金沢の相性はあんまり良くありません!・・・と言うのも、綿ふとんの特徴にあります。
綿ふとんは、吸湿性が高く湿気をグングン吸いとるのですが、放湿性が低いためふとんを干して湿気を逃がしてあげる必要があります。
ところが、ここ北陸・金沢は全国でも有数の雨が似合う街。また、生活の多様化で共働きや核家族化が進み、日中に家で家事をすることが出来る家庭が減っていることも相まって、ふとんを干すことが出来にくい地域です。
このため、綿ふとんの需要はだんだん減り、生産者も減っているのが現状です。
ところが!!
近年。住宅の高気密・高断熱化が進んだことで湿度が一定に保たれ、綿ふとんが使いやすい環境が出来てきました。また、サンルームとベランダの設置で天候を気にせず干せるようになったこと。ふとん乾燥機が充実してきたこと。などで改めて綿ふとんの良さを見直す動きが出てきました。
形を変えることで、現代の家庭にもフィットする綿ふとんが登場しております。次で詳しくご紹介しますね。
乙丸屋の綿ふとん
職人さんが一枚ずつ作っています。

まずは、作り手をご紹介させてくださいね。
乙丸屋の綿ふとんは、寝具の業界で唯一の国家資格である、「寝具製作技能士」を持つ職人さんが一枚ずつ作っております。
この技術があるからこそ、私たちは安心してお客様のご要望を聞くことができるんです。
そして綿ふとんで大切なのは、【厚み】や【重さ】です。

例えば、掛ふとんの場合。
今の気温差が少ない住宅では、あまり【厚み】のある【重い】綿ふとんは好まれません。ですが、【薄め】で【軽い】綿ふとんだと、とても実用的で喜ばれます。

また、敷ふとんについては、従来の【厚み】や【重さ】が必要なことが多いのですが、ベッドマットレスの上に敷く場合や、細身の方が使う場合。ご来客用で長い期間使わない場合は、【厚み】を変えることで寝心地が良くなったり、ふとん干しがしやすくなったり、片付けやすくなったりします。
日本では残り少ない有資格者が1枚1枚丁寧に
これらのことをお客様とお話しして作るのが、乙丸屋の綿ふとんです。現代版オーダーメイドふとんですね。
新たな活用方法

薄掛ふとん
先に紹介した【薄く】て【軽い】掛ふとんです。季節の変わり目にも最適ですし、冬の毛布代わりに使うこともおススメ。羽毛が苦手な方や昔ながらの感触が好きな方に喜ばれています。
シングル
15,400円(税込)~
※別注サイズ、厚みはご相談下さい。

座布団・クッション
ポリエステルの座布団よりもどっしりとした安定感があり、落ち着きます。また、ソファや長テーブルの長さに合せた長座布団やクッションは、サイズも好みに合わせて作れますので、インテリアとしてもお使い頂けます。
3,520円(税込)~

こたつふとん
こたつのふとんを綿ふとんで作ると【重さ】がありどっしりとします。でも、綿の保温力がこたつの暖かさを柔らかくしてくれてほっこりさせてくれますよ。
33,000円(税込)~
綿ふとんの打ち直しについて
綿ふとんは、再利用ができるエコなふとんです。また、羽毛と違いご使用の年数が長くても、綿自体の状態が良ければ打直しが可能です。
打ち直しとは?

長年使用して硬くなったお布団を機械で解きほぐし、ゴミ・塵などを取り除き、弾力を回復させることでふっくらとよみがえらせ、新しい生地でお布団を作り直します。
これを2~3回繰り返すことができるのが綿ふとんの特徴です。
少々話がズレますが、近年の相談で増えているのが押し入れの使わないお布団の処理です。
いつのものか?誰が使ってたものか?なんのふとんなのか?わからずに手がつけられないから見てもらえないか。という相談です。
この時に、私たちが話すのが、綿ふとんの打直しです。打直して現代風に【薄掛ふとん】や【長座布団】に作り替えると押し入れもスッキリしますし、新しくふとんを買うよりもお手頃になります。
打ち直し工場見学ムービー
打ち直し価格
加工名 | サイズ | 価格 |
---|---|---|
掛ふとん | SL | 17,600円 |
DL | 22,000円 | |
敷ふとん | SL | 18,700円 |
DL | 22,000円 |
掛ふとん |
---|
サイズ:SL・15,627円 |
サイズ:DL・20,094円 |
敷ふとん |
---|
サイズ:SL 17,064円 |
サイズ:DL 22,275円 |